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倉敷市玉島の住宅

建築場所 倉敷市玉島
建築年 2024年
面積 140.21㎡(42.41坪)
構造 木造2階建
種別 新築

ダウンリビングと曲線天井が演出する、ホテルの夜。タイルとライン照明が宿す、近未来の住まい

床が一段下がり、曲線を描く天井が頭上を包む。
そのリビングに立った瞬間、ここが「家」であることを一瞬忘れます。
タイルが全面に広がる1階、ライン照明が夜のテラスを照らす光景 ―― 都市の上質なホテルを日常に引き込んだ、アトリエクオーレのホテルライク住宅の到達点です。


1階全面フロアタイル ― 素材の統一が生む、ホテルロビーの格

1階の床はフロアタイルで全面を統一しています。
目地の線が空間を規則正しく走り、どの角度から眺めても清潔感と緊張感が保たれる、ホテルのロビーを思わせる足元が広がります。
素材を切り替えずにひとつのマテリアルで押し通すことで、1階全体がひとつの大きな空間として成立し、視覚的な広がりが際立ちます。


ダウンリビングと造作ソファ ― 沈み込む場所の、特別な重力

リビングは床を一段掘り下げたダウンリビングとして設計され、空間の中に「もうひとつのレベル」が生まれています。
その中に据えられた作り付けソファは、この場所のためだけに設計された造作で、空間と一体化しながら座る人を深く包み込みます。
沈み込むような低い視点が、吹き抜けの高さをより際立たせ、上下の対比が空間にドラマティックな奥行きをもたらしています。


曲線の天井落としと大きな吹き抜け ― 空間を彫刻する、光と形

リビング天井に施された曲線の天井落としは、直線だけでは出せない柔らかな陰影を頭上に刻み、ホテルのラウンジに通じる非日常の気配を生み出しています。
大きな吹き抜けが縦方向の解放感をもたらし、曲線の天井と組み合わさることで、空間が単なる「高い部屋」ではなく、立体的に設計された場として感じられます。
上から降り注ぐ光が、曲面を滑りながら床のタイルまで届く ―― 時間帯ごとに変わる光の動きが、この家に生きた表情を与えています。


ライン照明が走るタイルテラス ― 夜に輝く、近未来の屋外空間

テラスの床に施されたタイル仕上げと、地面を走るライン照明の組み合わせが、夜になるとまったく異なる空間を出現させます。
細く鋭いラインの光がタイルの目地に沿って伸び、暗闇の中でテラスの輪郭を浮かび上がらせる光景は、近未来的な緊張感と静かな美しさを同時に持っています。
昼と夜でまったく異なる表情を持つテラスは、帰宅するたびに「今夜はどんな光か」を楽しめる、この家だけの演出です。


リクシル・リシェルが担う、キッチンの完成度

キッチンにはリクシルのリシェルを採用。洗練されたフォルムと機能性を兼ね備えたこのキッチンが、タイルとモダンな内装が支配する空間の中で、生活の核として清潔感ある存在感を放っています。
ホテルライクな空間においてキッチンが浮かないこと ―― その素材と仕上げの選択が、空間全体の完成度を底上げしています。


ダウンリビング、曲線天井、全面タイル、ライン照明 ―― すべての設計判断が「ホテルで感じる静かな高揚感」を日常に宿すために選ばれています。
アトリエクオーレは、「旅先のような日常」という言葉の意味を、この住まいで改めて問い直しました。

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